ブローチ加工

当社におけるブローチ加工は、ブローチの刃(下の写真)を加工対象の中に入れ、上から下に引くこと加工対象の内径にキー溝/四角穴/スプラインなどの加工が行えます。
ブローチ加工のメリットスロッタ加工、特にワイヤカットと比較すると格段に加工時間が短く、またブローチ刃にならって加工されるため、キー溝幅の精度も良好です。
ブローチ加工のデメリットキー溝が加工対象の内径を貫通していない止まった穴にキー溝がある場合は加工できません。
ブローチ刃/案内駒などが、加工対象ごとに必要となるため、スポットで続かない案件の場合は、コスト高になる場合があります。
また、1ロットの数量があまりにも少ないときは、加工時間は短いものの段取り時間は一定の時間を要するので期待よりも工数削減につながらないケースもあります。
なお、加工対象によっては当社ブローチ盤では引抜く力が足りず加工できないものもあります。
ただし、一般的な内径キー溝加工で当社でブローチ刃を所持しており、加工対象の内径にあう案内駒あれば、スポット案件でも工数・価格低減を含めた対応が可能な場合もあります。
当社のブローチ加工で必要なもの・ブローチ刃
・案内駒
・調整用シム

(注意)
ブローチ刃は、工具メーカーに製作してもらう必要があります。
一般的なキー溝用ブローチ刃であれば、キー溝の公差にもよりますが、在庫がある場合もあります。しかし、角/スプラインなどの特殊形状ブローチ刃の場合、設計・製作と時間がかかり、ブローチ刃の完成までに2~4ヶ月くらい要すことがあります。
当社のブローチ加工の能力と特長ブローチ盤の引抜き力=5トン

キー溝の加工精度
  幅:ブローチ刃によります。
  深さ:0.1以内

角/スプラインなど特殊なものの加工精度ブローチ刃の精度に準じます。
部品の材質、加工形状、加工長さによって、必要な引抜き力が変わります。
このため、新規形状、寸法の場合、メーカーに当社ブローチ盤で対応できるか否かの確認が必要となります。
複数の若い人材がブローチの加工を承継してりますので、継続性に問題がありません。

ブローチ刃
ブローチ加工サンプル四角・異形状のものにブローチ加工ブローチ加工による対向するキー溝ブローチ加工によるスプライン