スロッター加工

止り穴などの内径にキー溝がある場合、ブローチ盤やワイヤー放電加工機では、ブローチ刃やワイヤー線が反対側まで抜けないため加工ができません。このような止り穴などにある内径のキー溝加工にはスロッター盤での加工が役立ちます。
(型彫り放電加工機でも同様の加工はできますが、電極の製作が必要で、かつ放電加工のため切削加工と比較して、加工時間が著しく増大します)
スロッター加工のメリット内径に入り、対象のキー溝寸法に合う刃物があれば、すぐに加工に入ることができ、単品など極小ロットの際に有利です。
ブローチ加工、ワイヤカット加工ではできない止まった穴の内径にあるキー溝加工などが行えます。
型彫り放電加工機でも同様の加工は可能ですが、電極の製作が必要で、切削加工と比べると非常に遅い放電加工です。
スロッター加工のデメリットブローチ加工はブローチ刃が上から下に下がるだけで加工が完了するのとは対照に、テーブルを移動させて加工を行うため、1ロットの数量がわりと多い場合には、加工時間を要することがあります。
当社のスロッター加工の能力最大ストローク=150mm
最大加工長:CLmax=60~70mm
加工ワークの把握能力把握最大径:Dmax=φ200mm
チャック内径:dmax=φ50mm
チャック内径深さ:Lmax=100mm
(注意)
上記はチャックのみの把握能力であり、加工対象によっては機械等との干渉などによりこの寸法以下でも把握できない場合がございます。
当社の特長スロッター加工に使用する刃物(スロッターバイト)は、社内で成形できるため、寸法の管理・調整が0.01mm単位で行えます。
スロッター加工では、溝を加工する内径はもちろん、外径と内径の肉厚が薄い場合は外径も加工によって変形が発生し、場合によっては指定寸法公差から外れるといった可能性もあります。当社では、スロッター加工だけでなく、旋盤やマシニングセンタといった設備も所有しておりますので、加工工程を調整することで、変形を除去するといったことが可能です。
複数の若い人材が刃物の成形、スロッターの加工を承継してりますので、継続性に問題がありません。


スロッタ―把握能力(チャック)スロッタ―加工能力(断面図)
対面のキー溝加工
対面2ヶ所のキー溝加工
斜めのキー溝加工
斜めのキー溝加工